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simBioとは

概要

simBioは細胞・生体モデルの構築をより容易にし、モデルの共有・再利用を促進するためのツールです。 常微分方程式を用いて数理モデルを記述し、積分計算し、結果をグラフ表示し、ファイルに書き出す、パラメータを変化させて計算するといったモデル作成に必要な機能を提供しています。

simBioは大きく分けて3つの要素で構成されます。 1つ目はJavaファイルで、数理モデルの計算式が記述されます。 2つ目はXMLファイルで、数理モデルの構造と変数の初期値が記述されます。 3つ目は積分エンジンで、常微分方程式の初期値問題を解きます。

図1 simBioを構成する3要素

従って、2ステップで数理モデルを作成し、実行します。

Javaファイル

数理モデルを作成するとき、まず生物学的知識に基づいて個々の機能要素の数理モデルをJavaを使って作成します。

オブジェクト指向を用いて、Reactorの下に機能要素モデルを記述し、 生物学的なヒエラルキーを模した形で整理します。 図にはChannel要素に記載されている微分方程式を示しています。 個々のチャネルに特有な数式は個別の機能要素に記述します。 そして積分変数はNodeとして定義します。

図2 Javaで数式を記述

XMLファイル

次にそれらの機能要素と変数との相互関係と初期値をXMLを使って記述します。 図では矢印で相関を示しています。 機能要素を自由に組み合わせて数理モデルを作成し、実行します。

図3 XMLで相互関係と初期値を記述