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simBio

simBioとは微分方程式で記述された生物モデルを開発・解析・利用するためのJavaパッケージです

はじめに

医学生物学の分野では、分子や細胞レベルの機能に関して膨大な研究成果が蓄積されていますが、 多様な細胞機能のメカニズムを定量的に説明できるには至っていません。 このためには個別の研究成果を統合し、生体機能をコンピュータ上に再現する定量的ダイナミックモデルが必要です。 我々は、オブジェクト指向に基づいて細胞機能のコンピュータモデルを作成するために、simBioを開発しました。 simBioでは、常微分方程式で記載された数理モデル(心筋細胞モデルなど)を、 イオンチャネルなどの機能要素とイオン濃度などの変数に分解して記述します。 新たな細胞モデルでは機能要素は互いに独立しており、生物学的知識に基づいて階層化することができます。 さらに、機能要素と変数の相関関係はグラフとして記載できます。 個々の研究成果を反映させた機能要素モデルを開発し、集積し、自由に組み合わせることで、 多様な細胞機能のモデル化を可能とするシステムを目指しています。

使用条件

simBioはフリーソフトウェアです。 あなたはこれを、フリーソフトウェア財団によって発行された GNU 劣等一般公衆利用許諾契約書(LGPL バージョン2.1)の定める条件の下で 再頒布または改変することができます。

このsimBioは有用であることを願って頒布されますが、*全くの無保証* です。 商業可能性の保証や特定の目的への適合性は、 言外に示されたものも含め全く存在しません。 詳しくはGNU 劣等一般公衆利用許諾契約書をご覧ください。

LGPLの原文はhttp://www.gnu.org/copyleft/lesser.html、 LGPLの日本語参考訳はhttp://www.opensource.gr.jp/lesser/lgpl.ja.html にあります。

参考文献

  1. Nobuaki Sarai, Satoshi Matsuoka and Akinori Noma.
    simBio: a Java package for the development of detailed cell models
    Progress in Biophysics and Molecular Biology 90: 360-377,2006
  2. 皿井 伸明、天野 晃、松岡 達、松田 哲也、野間 昭典
    生物学的視点に基づくオブジェクト指向生体機能シミュレーション
    シミュレーション, vol. 23, No. 1, p. 4-13, 2004.
    PDF (738 kb)
  3. 皿井伸明、野間昭典
    simBio: 生物学的ダイナミックモデル開発基盤
    日本エム・イー学会雑誌 BME, vol. 18, No. 2, p. 3-11, 2004
    PDF (3.3 Mb)

貢献者

simBioを育ててくれた方々に感謝します。

  • Akinori Noma
  • Akira Amano
  • Ayako Takeuchi
  • Bong Ju Kim
  • Chiaki Oka
  • Hiroyuki Kawano
  • Keisuke Terashima
  • Kenta Hori
  • Mikael Wing
  • Ryuta Saito
  • Satoshi Matsuoka
  • Syohei Hido
  • Takao Shimayoshi
  • Tetsuya Matsuda
  • Toshifumi Nishi
  • Tsukasa Shibayama

もし、手違いなどありましたらご連絡ください。

連絡先

皿井 伸明
sarai@card.med.kyoto-u.ac.jp
http://www.card.med.kyoto-u.ac.jp http://www.biosim.med.kyoto-u.ac.jp/
京都大学 大学院 医学研究科 細胞機能制御学
〒606-8501 京都市左京区吉田近衛町
電話: 075-753-4357
ファックス: 075-753-9448